JリーグPRESSBACK NUMBER
「サッカー選手のイメージは、正直なところ…」宇賀神友弥が“浦和退団発表前”に語った社会貢献とは《女性サッカー選手をサポート》
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byaim/Getty Images
posted2021/11/26 17:00
浦和レッズで長年にわたってチームの潤滑油であり続けた宇賀神友弥。ピッチ外の活動でも彼らしさを感じる
「李忠成(京都サンガF.C.)選手がレッズにいたときに、彼からサウサンプトンでプレーしていた頃の話をよく聞いていたんですが、プレミアリーグの選手たちは当たり前のように寄付をしたり、社会貢献活動への意識が高い。街を歩いていて騒がれるのも、けっしてプレミアリーグの選手だからというわけではなく、一人の人間として素晴らしいと認められているからだと。
でも、日本におけるプロサッカー選手の一般的なイメージは、正直なところ、“チャラい”とか“お金を持っている”しか出てこないんじゃないかなと思うんです。プレミアの選手たちと同じようにとまではいかなくても、社会、地域貢献活動を通じて、プロサッカー選手としての価値を高められればいいなと思います。もちろん、すでにやっている選手もいるでしょうけど、それを積極的に発信していくことで、『自分も何かできるんじゃないか』と思ってくれる人が一人でも増えたらうれしいと思っています」
戸田市と母校が包括連係協定を結び、サッカー大会も
継続的な地域、社会貢献活動を通じ、人と人の輪が広がっていくことを実感している。
「実は今年、戸田市と母校の流通経済大学が包括連係協定を締結したんですが、その橋渡しをしたり、定期的に開催している『UGAJIN CUP』という小学生のサッカー大会も行政と一緒にタッグを組んでやれるようになったり、徐々に自分のやれる幅が広がっているという感覚がありますね」
これらの活動を経て、いよいよこの秋、女性アスリート支援プロジェクト、マネジメントに乗り出すこととなった。宇賀神自身にとってもこれまでとは違った挑戦となる。
「娘のような気持ちじゃないですけど(笑)」
「一緒に活動した選手たちが『aimに入って良かった』と思ってくれるような組織にしていきたいですし、活動を通じて、マネジメントした選手がそれぞれ何かを感じとってくれればと思います。選手のほうからも『こういうことをやりましょうよ!』と積極的に提案してくれるような環境づくりが出来れば最高ですね。いずれは女子サッカー選手だけでなく、様々な競技の女性アスリートの方々とも手を取り合って活動していきたいと思っています」