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野球クロスロードBACK NUMBER
ソフトバンク松田宣浩(38歳)が語る“王者失墜”の原因「そこは結構、大きいところでしょ」「山本由伸クラスは技術だけじゃ打てんすよ」
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2021/11/24 11:02
今季、プロ通算300本塁打を達成したソフトバンク松田宣浩。38歳の“熱男”は、昨年までの4年連続日本一から一転、4位に低迷したチームをどう見るのか――
最終戦に放った二塁打。「今でもまだ、感触が残ってます」
10月25日のロッテ戦。6回に代打として立った今季の最終戦で、岩下大輝の150キロストレートを弾き返し、左中間に二塁打を放った。これも「前手ギュン」だった。
「究極はホームランですけど、理想のポイントでボールを弾き返せればヒットでいいんです。今でもまだ、感触が残ってますからね。いい形で終われた!」
プロ16年で最も苦しんだシーズンだったかもしれない。そんな険しい旅でも屈しなかったのは、松田には常に光が見えていたからであり、最後には原風景に辿り着けた。
まあ。そうひと息ついてから胸中を明かす。いつものような快活な声音ではない。重く、低い。矜持が投影されているようだった。
「後半戦で何本か、未来に繋がる成功例を表現できたこと。あとは体が全然大丈夫なことですかね。それがあるからこそ、ですね」
松田宣浩、来年39歳。
ベテランは死なず、去りもしない。
ますます燃える。(後編につづく)
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