二所ノ関親方、部屋をつくるBACK NUMBER
「設計」――2面の土俵で活気のある稽古を。
posted2021/11/13 07:00
text by
二所ノ関寛Hiroshi Nishonoseki
photograph by
荒磯部屋
まもなく十一月場所が始まりますが、茨城県阿見町に建設中の新しい部屋も、骨格が見えてきました。
7月末に地鎮祭を終え、来年5月に完成の予定ですが、部屋のプランを考えるのは楽しかったです。参考にしたのは、群馬県にある白水ゴルフ倶楽部のクラブハウスです。中庭があって、人が集う食堂の雰囲気や、導線を見てひと目惚れしたんです。ビデオカメラを回させてもらい、相撲部屋の設計へとアイデアを膨らませていきました。
まず、部屋の中心にあるのは土俵です。神聖な場所ですから、土俵の上には2階を作らない設計としました。天井の高さは5mあり、圧迫感もなく、精神的にのびのびと稽古できる環境になるはずです。