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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「逃げのパスが目立つ」「南米の中堅国以下」ブラジル人記者がアジア予選に超辛口批評… 日本代表に感じる《3つの疑問》とは
posted2021/11/11 17:02
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
AP/AFLO
世界各地で、2022年ワールドカップ(W杯)予選がたけなわだ。
11月11日と16日、アジア最終予選(全10節)の第5節と第6節が行なわれ、B組の日本はいずれもアウェーでベトナム、オマーンと対戦する。試合前の時点で、勝ち点が首位サウジアラビアと6差、2位オーストラリアと3差の4位。大陸間プレーオフを経ずしてW杯に出場できるのは各組2位までなので、ぜひとも連勝して順位を上げたい。
南米では、10カ国がホーム&アウェーの総当たりで18試合を行ない、4位までがW杯出場権を獲得。5位が大陸間プレーオフへ回る。11日にウルグアイ対アルゼンチン、ブラジル対コロンビア、16日にアルゼンチン対ブラジルと、強豪国が激突する。
ブラジルはここまで10勝1分で首位を快走しており、この2節の結果次第では早々とW杯出場が決まる。2位アルゼンチンも、W杯出場は確定的。しかし、3位以下は大混戦だ。
欧州では、55カ国が10組に分かれて総当たりで対戦。各組の首位がW杯出場権を手にし、各組の2位などの12カ国のうち3国だけがW杯の舞台に立つことができる。
この時期には第9節と第10節が行なわれ、イタリア対スイス、ギリシャ対スペイン、ポルトガル対セルビアなどの好カードが目白押しだ。
アジア予選と南米予選を並行して見て感じたレベル差
同時期に様々な大陸のW杯予選が行なわれるので、各地の試合を見ていると、否が応でも試合のレベルを比べることになる。
たとえば、ブラジル在住の筆者は10月7日の午前中にテレビでアジア最終予選のサウジアラビア対日本を、夜に南米予選のベネズエラ対ブラジルを観戦した。
試合前までブラジルは8連勝で首位、ベネズエラは1勝1分7敗で最下位という対照的な両国の対戦だったが、前半、ベネズエラが果敢に攻めて先制。ブラジルは後半途中までリードを許し、終盤、得点を重ねて3-1で勝利を収めたものの、スコアとは裏腹に大苦戦した。
この2試合を同じ日に見て、日本の敗戦もさることながら、試合のレベルが余りにも違うことに愕然とした。
やはり「両方の試合を見た」というブラジル人記者に「率直な印象を教えてくれ」と頼んだところ、以下のような言葉が返ってきた。