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柴崎岳vs岡崎慎司が《ユニフォームを引っ張ってバチバチ》 撮影カメラマンが凍えそうな雨中で捉えた“熱いバトル”の瞬間
posted2021/11/07 11:04
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
ラ・リーガやヨーロッパサッカーの試合撮影を精力的に行っている現地在住の日本人フォトグラファー中島大介氏。そのオリジナル写真を定期的に掲載している。今回は柴崎岳と岡崎慎司の「バチバチだった日本人対決」をファインダー越しに追ってもらった。
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11月2日、ラ・リーガ2部、レガネスvsカルタヘナ戦を撮影にマドリードに向かいました。
柴崎擁するレガネスは、昨季昇格をかけたプレーオフまで勝ち残ったチームですが、今季は成績不振で降格圏に位置し、今節は新監督が就任して迎える試合でした。新体制の下で先発メンバーのチョイスに注目していましたが、柴崎は引き続きの先発でした。
また、カルタヘナには今シーズンから岡崎が所属しています。ここ数試合、先発からは外れていましたが、この試合では先発メンバーに入り、両者先発での日本人対決となりました。
お互いの姿を見つけた柴崎・岡崎が笑みを浮かべて
柴崎、岡崎とも先発グループでアップをスタート。レガネスのポゼッション練習では、柴崎はピンクのビブスを着けてフリーマンとなり、試合に向けての準備を進めていきました。また、新監督の元での初戦ということもあり、緊張感が感じられました。
キックオフ直前になって小雨が降り始めますが、チームマスコットが子供サポーターと写真撮影で会場の雰囲気を盛り上げる場面も。
ほどなく両チーム選手入場。柴崎はデポルティボ・ラコルーニャ時代の同僚ダビド・シモンと再会と健闘を祝いハグしていましたが、後ろに岡崎を見つけると……両者の顔に笑みが浮かんでいました。
レガネス新監督のナフティはアップの際に、コートのまま選手の間近でハッパをかけていました。監督が自らピッチの上で指示を出すのはあまり見かけることではなく、この試合への意気込みが感じられました。その中でボランチで出場の柴崎は、自陣の低い位置からゲームを組み立てようとする意図と動きが見られました。
新監督での初陣を良い形で入りたかったレガネスですが――前半10分過ぎのこと。カルタヘナの岡崎が絡んだ組み立てから、ペナルティーボックス内でのクロスへの競り合いでDFの肘が顔に入ったのがVARによって確認されました。これでレガネスはPKを与えてしまい、早くも不穏な空気が流れます。カルタヘナは得たPKを9番オルトゥニョーが流し込み、カルタヘナが先制点をゲットしました。