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「お前はもっと出来るだろ」八村塁と渡邊雄太が教えてくれたこと…シェーファーアヴィ幸樹が語る新境地とは?

posted2021/10/14 17:00

 
「お前はもっと出来るだろ」八村塁と渡邊雄太が教えてくれたこと…シェーファーアヴィ幸樹が語る新境地とは?<Number Web> photograph by YUTAKA/ALFLO

東京五輪を経て、気持ちを新たに新シーズンへ臨むシェーファーアヴィ幸樹。NBAで活躍する八村塁と渡邊雄太には多くの刺激をもらった

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田中大貴

田中大貴Daiki Tanaka

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YUTAKA/ALFLO

 6年目を迎えたBリーグは9月30日に開幕。その直前に行ったインタビューだった。いつもは爽やかで柔和な男の表情は一変し、目つきが鋭くなる。

「Bリーグの顔の1人になる、そして、いつか海外に挑戦できる選手になる」

 東京五輪バスケットボール日本代表で、Bリーグ・シーホース三河に所属するシェーファーアヴィ幸樹。彼の言葉の端々からは「覚悟」と「野心」が溢れていた。

「この夏、代表で試合を重ねる中で、(八村)塁に“お前はもっと出来るだろ”って言われたんです。少し言い合いになりましたけどね(笑)」

 東京五輪での戦いを終えて2週間、身体を休める中で心の中で整理し、気付きがあった。

「塁や(渡邊)雄太さんはNBAでプレーしているというプライドを持って大会に挑んでいた。Bリーグでプレーする僕らにも対等に接してくれていた。特に塁とはU19から共にプレーしてきた仲。その信頼関係があったからこそ、塁は強い気持ちで、あえて僕に“もっとやれるだろ”と試合中に言ってくれたんだと思います。

 もっと貪欲に、もっと上手くなるように、もっと上を見てプレーしないと先はない……あとは僕ら次第だということを2人は気付かせてくれました」

 各選手の考え方次第でチームのレベルはさらに向上し、もっと強く逞しい代表チームを作り上げられる。世界最高峰の舞台で戦う八村と渡邊にはそんな信念があった。それを感じながらも、プレーで体現できなかったとシェーファーは悔しさを滲ませる。

【次ページ】 「どこか遠慮していた」

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