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「すべてがワールドクラス」シニア国際大会で日本人ペア“初優勝”の偉業…三浦璃来&木原龍一組がフィギュア界にもたらすものとは?

posted2021/10/03 11:00

 
「すべてがワールドクラス」シニア国際大会で日本人ペア“初優勝”の偉業…三浦璃来&木原龍一組がフィギュア界にもたらすものとは?<Number Web> photograph by AFLO

9月18日に行われたオータムクラシックインターナショナルで初優勝を果たした三浦璃来と木原龍一

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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 9月18日、カナダのピエールフォンで新たな歴史が作られた。チャレンジャーシリーズ、オータムクラシックインターナショナルで、三浦璃来と木原龍一のペアが初優勝を果たしたのだ。日本人ペアがシニア国際大会で優勝したのは、ISU史上初めてのことだ。

「ワオ!ワオ!としか言葉が出て来ません」

 元々この大会で注目されていたのは、4月に結成したばかりのカナダの新ペア、ヴァネッサ・ジェームス&エリック・ラドフォードだった。ジェームスはかつてフランスを代表して2019年欧州優勝、ラドフォードは平昌オリンピックの銅メダリスト。それぞれ過去のパートナーと世界の表彰台に上がっていた二人が新たにペアを組んだのだから、話題に上らない訳はない。

 だがこの大会でSP、フリーともトップを保って表彰台の頂点に立ったのは、結成して3年目の三浦&木原だった。特にSP「ハレルヤ」では体を伸び伸びと大きく使い、思い切りの良い素晴らしい演技だった。カナダスケート連盟のウェブストリーム放映でコメンテーターを務めたケヴィン・レイノルズは「ワオ!ワオ!としか言葉が出て来ません」と絶賛。彼らのコーチのブルーノ・マルコットの妻で、昨年は指導チームの一員でもあった平昌ペア銅メダリスト、ミーガン・デュハメルは「全ての技の質がワールドクラス」と褒めたたえた。

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