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「歴史を変えるチームだと確信があります」村元哉中&高橋大輔のコーチが語る、斬新な「ソーラン節」を採用したワケ<独占取材>
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byKYODO
posted2021/09/07 11:01
北京五輪を目指す村元哉中&高橋大輔(写真は今年5月のアイスショーでの2人)
「昨シーズン、多くのジャッジなど関係者から連絡が来て、このプログラムはもっと世界に見せなくてはならない作品なので、ぜひ継続して欲しいと嘆願してきたのです」とズエワコーチ。
「ダイスケは世界中から愛されているスケーターなので、多くの関係者がカナとのパートナーシップに注目し、彼らの成長に期待しています。みんな、彼らに良い結果を残して欲しいと願っている。私のところには技術スペシャリストなどから多くのアドバイスがもたらされ、それらに従って内容の密度を上げていきました」
リフトやダンススピンの難易度が上がったことに加え、高橋の安定したサポートが村元の身体の動きの美しさ、華やかさを引き立てて、素晴らしいダンスの作品に仕上がっていた。
「ダイスケは肩幅が増してウエストが細くなった」
高橋と村元がズエワコーチが拠点とするフロリダでトレーニングを開始したのは、2020年2月のこと。だが4月にはパンデミックで急遽日本に帰国せざるを得なくなった。アイスダンサーとしての初戦は、パンデミック下で国内大会様式で開催されたNHK杯。ここで3位、2020年全日本選手権では2位という結果だった。
「昨シーズンは、順位のことは全く期待していなかったんです」と、ズエワコーチは説明する。
「ダイスケは素晴らしい男子シングルのチャンピオンでした。でもシングルとアイスダンスでは要求される技も、体形も違う。単に一人で滑っていたのが二人になる、という話ではないんです」
昨年末の全日本選手権終了後、1月に再び渡米してフロリダでのトレーニングを再開した。