大山加奈のVolleyball is Life BACK NUMBER
「なぜダメなんだ」ではなく「もっとできる」女子バスケから学びたい“厳しさの質”とスケボー選手の“清々しさ”
text by
大山加奈Kana Oyama
photograph byAsami Enomoto/JMPA
posted2021/08/21 11:02
銀メダルを獲得した女子バスケ日本代表のトム・ホーバスHC。選手たちを鼓舞する姿が印象に残った
もちろんそれは私自身も同様です。
今はまだ双子の育児で精いっぱいですが、自分の子どもも含め、1人でも多くの子たちがスポーツの楽しさ、バレーボールの楽しさに触れることのできるスクールやアカデミーを設立したいと思っています。
勝利至上主義の弊害を生み出す1つの原因として、小中学生の年代は大会が多さがあります。個人的にこれ以上、大会を増やすことは望んでいませんが、考え方を変えれば新しい大会をつくる利点もある。たとえば、
・監督やコーチがベンチに入らない
・少人数の参加で補欠をつくらない
・ポジションを限定させず、いろいろなプレーを体験できるように3対3や4対4で行う
そんなバレーボール大会を通して、勝つことだけを目標にするのではなく、やりたいことがやりたい時にできる環境をつくりたいと思っています。
東京オリンピックが終わり、24日からはパラリンピックが開幕しますね。
東京オリンピックのレガシーは何だったか……振り返った時に「このオリパラが転換期になった」と言えるような、未来に語れるスポーツ界を目指したい。1人1人にできることはたくさんあるはず。それぞれの現場で、少しずつでも変化し、新しいワクワクするようなスポーツ界、バレーボール界になってほしいと願い、私も動き始めようと思います。
(構成/田中夕子)
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