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藤井聡太二冠は運転士になりたかったほど鉄道愛が深い… 高1の時に「青春18きっぷ」日帰り旅行、京急の「ドレミファインバータ」も好き 

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田丸昇

田丸昇Noboru Tamaru

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photograph by日本将棋連盟/JIJI PRESS

posted2021/08/15 06:01

藤井聡太二冠は運転士になりたかったほど鉄道愛が深い… 高1の時に「青春18きっぷ」日帰り旅行、京急の「ドレミファインバータ」も好き<Number Web> photograph by 日本将棋連盟/JIJI PRESS

タイトル戦続きの藤井聡太二冠だが、京急2100系の「ドレミファインバータ」に言及するなど、鉄道好きとしても知られている

新幹線や私鉄の時刻表をほとんど暗記

 藤井は幼年期、近所の踏切で電車を1時間も見ていても飽きなかった。電車に乗れば先頭車両の最前部に立ち、運転士の気分になった。自宅では鉄道玩具の「プラレール」を広げて遊んだ。

 小学生の高学年になると、東海道新幹線や名古屋近辺の私鉄の時刻表をほとんど暗記した。片道で2時間以上はかかる大阪の関西将棋会館との往復で、どの電車に乗れば早く着くか分かるようになるため、という意図もあった。

 普段は無口なのに、鉄道の話になると、目をキラキラさせて話し込むという。シベリア鉄道を経由してヨーロッパ旅行した人には、「ウラジオストックからリスボンまで、1週間以上はかかりますよね」と、熱心に聞いたそうだ。

 藤井が最も乗りたい鉄道は、昨年にデビューした東海道新幹線の新型車両「N700S」だと、以前に言ったことがある。その車両は、座席や照明、空調などで新工夫が施されている。ただ運転本数が少ないので、事前に調べないと乗車するのは難しいようだ。

タモリとの対談では鉄道の話で大いに盛り上がった

 藤井は2018年にスポーツニッポン新聞の新春企画で、タレントのタモリと対談し、鉄道の話で大いに盛り上がった。

 藤井が欠かさず見ていた唯一のテレビ番組がNHKの『ブラタモリ』。主演のタモリが訪れるその場所ごとに、新しい発見があるのが面白いという。中でも埼玉県の大宮の回は、鉄道イベントがよく開かれていて、鉄道博物館がある鉄道の街だけに、とても興味を引かれたそうだ。

 また、京浜急行のある電車のモーター音の愛称である「ドレミファインバータ」が好きだという。

 対談の司会者に「将棋と出合わなかったら?」と訊かれた藤井が、「電車の運転士になりたいと思っていました」と語ると、タモリも「俺も思っていた。番組で電気機関車を運転したことがあり、興奮しますよ」と体験談を語り、藤井を羨望させた。

 タモリと藤井には、鉄道シミュレーションゲーム『電車でGO!』を楽しんだ共通点もあった。

 ちなみに藤井は2018年の高校1年のとき、友人と2人で「青春18きっぷ」を利用した旅に出た。

【次ページ】 「青春18きっぷ」を使って旅したルートは……

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