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“指輪投げつけ三角関係”や浮気→北京で金、33歳で東京五輪7位のち… 「魔性のイタリア女性スイマー」の強烈すぎ人生
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byGetty Images
posted2021/08/11 11:01
公私ともに規格外のスイマーだったベッレグリーニ。東京五輪にも出場した
「過去のゴシップ騒動を経験して(マンニーニと別れた後)、自分のプライベートを守るようになった」(今年4月のインタビューより)
しかし、本当に隠し通せていたのでしょうか。
筆者の僕は、むしろ大勢の代表選手たちの方が、互いの立場を尊重し全員の心理状態の安定を図ろうとする代表チームのリーダーと指導者のことを応援し、黙って見過ごしていたのではないか、と思っています。イタリアの代表選手たるもの、その手の勘が鈍いはずはありませんから。
「泳ぎながら笑ってたの」
魔性の女と書きましたが、東京アクアティクスセンターのプールを上がったペッレグリーニは、涙をこぼしました。現役生活を終える安堵の涙でした。
「(トップコンテンダーのままキャリアを終える)こういう形で本当によかった。私はやるべきことをすべてやり終えた。人生で一番清々しく泳げたレースだった。外からは見えなかったと思うけど、私、水の中で泳ぎながら笑ってた。長い旅だった。とっても楽しかった」
私、ずっと水泳に恋していた。
東京でのペッレグリーニの顔にはそう書いてあった。
女傑でも女王でもなく、ご褒美のアメ玉が欲しくて地元のプールに通った水泳少女時代のような、そんな笑顔をしていました。
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