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8月に38歳…“王さんとノムさんに次ぐ本塁打王6回”の中村剛也 「アーチスト名人技」復調と狙ってほしい2000安打〈週刊セパ記録〉
posted2021/07/18 11:02
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kyodo News
7月14日の6試合を最後に、NPBのペナントレースは、8月12日まで29日に及ぶ長いブランクに入る。ペナントレースが1カ月近く中断するのは、2シーズン制だった創設年の1936年を除けば、かつてなかった。まさに前代未聞だ。
この間、7月16、17日はオールスター戦が行われた。またオリンピックの野球競技は7月28日から8月7日まで行われ、24人の選手が参加する。NPBでは実戦感覚を維持するため、非公式戦(2021プロ野球エキシビションマッチ)をセパ両リーグのチームの対抗戦として行う。
とはいえ、これだけのブランクは誰も経験したことがない。この間に、チーム状態が大きく変わることも考えられる。
一方で故障などで戦線離脱している選手にとっては、絶好のリハビリ期間になる。8月13日からのシーズン再開に向けて、様々な動きがあるはずだ。ブランクの前後での勢力図の変化にも注目していきたい。
浅村、藤原と大阪桐蔭勢が大活躍
<7月5日から7月14日の両リーグ、投打の好成績選手>
〇パ・リーグ
打撃 ※RCは打撃の総合指標
浅村栄斗(楽)29打9安3本6点 率.310 RC9.22
柳田悠岐(ソ)29打10安4本6点 率.345 RC8.14
藤原恭大(ロ)27打9安1本4点2盗 率.333 RC7.60
中村剛也(西)23打9安2本6点 率.391 RC6.95
吉田正尚(オ)25打9安2本6点 率.360 RC6.45
楽天の浅村栄斗、ロッテの藤原恭大、西武の中村剛也と年代、チームが異なる大阪桐蔭勢の活躍が目立つ。
また浅村とソフトバンクの柳田悠岐、オリックスの吉田正尚は東京五輪のメンバーにも選出されている。柳田は今週最多の4本塁打、本塁打王争いでもロッテのマーティンを抜いてトップに立った。侍ジャパンでも期待がかかる。そのマーティンはこの期間リーグトップの10打点を挙げた。
7月に入って大当たりが続いていたオリックスの杉本裕太郎はこの期間、28打数1安打、打率.035と急ブレーキがかかり、シーズン打率も3割を割った。