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10年連続出場、記者が衝撃を受けた“イチローとMLBオールスター秘話”「神様のことを僕に聞かれてもねぇ」 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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posted2021/07/13 17:04

10年連続出場、記者が衝撃を受けた“イチローとMLBオールスター秘話”「神様のことを僕に聞かれてもねぇ」<Number Web> photograph by Getty Images

新人時代から10年連続で、MLBオールスター出場を果たしているイチロー

 AT&Tパークのクラブハウスでは、いつもイチローさんのロッカーは入り口の左側のコーナーだった。マリナーズ時代もマーリンズ時代も球宴でも同じ場所が用意されるところがメジャーリーグらしい。その席へイチローさんを訪ね、手を差し伸べてきた人物がいた。第44代大統領就任後のバラク・オバマ氏だった。

 米国のテレビ中継局が試合前の映像として流したものだったが、突然に訪れた超VIPにイチローさんもびっくり。黒Tシャツと赤短パンという超ラフなスタイルで直立不動で挨拶。緊張する姿が笑えたが、イチローさんは機転をきかせた。おもむろにボールを取り出しサインをおねだり。快く応じてくれた大統領を横にイチローさんが恐縮する姿は筆者自身の球宴ベスト・シーンでもある。

実現寸前まで行った“幻のホームランダービー出場”

 これまでにも報道されたことではあるが、イチローさんは何度もホームランダービーの出場を打診されてきた。直近では現役のまま球団会長付き特別補佐に就任し、5月からプレーをしていなかった18年。首脳陣から推薦された。中でも08年は実現寸前まで行った。

 この年限りでの取り壊しが決まっていた旧ヤンキースタジアムでの球宴。イチローさんはこの球場が敵地でありながら大好きだった。出場へ意気込んでいたが、前半戦終了間際の試合で本塁に滑り込んだ際に左手薬指を負傷。幻と消えた過去がある。たら、ればを言っても始まらないが、出場していれば、と思うのは誰もが同じだろう。

 今年の球宴は91回目となる。場所はボールが飛ぶことで知られるコロラド州デンバーのクアーズ・フィールド。日本人初のホームランダービー出場にはじまり、大谷への期待は高い。

「結果もそうですし、まずは雰囲気自体をしっかりと楽しんでプレーしたいと思っています」

 イチローさんでさえ、なし得なかった本塁打競争出場と優勝。そして、史上初の二刀流としての球宴出場。それだけでなく、ダルビッシュ有と菊池雄星もメンバーに選ばれている(両者とも怪我のため出場を辞退)。東京五輪前、最大のイベント。日本中で大いに楽しもう。

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