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10年連続出場、記者が衝撃を受けた“イチローとMLBオールスター秘話”「神様のことを僕に聞かれてもねぇ」

posted2021/07/13 17:04

 
10年連続出場、記者が衝撃を受けた“イチローとMLBオールスター秘話”「神様のことを僕に聞かれてもねぇ」<Number Web> photograph by Getty Images

新人時代から10年連続で、MLBオールスター出場を果たしているイチロー

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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「やっぱりイチローさんの出てる試合かなとは思いますね。そこメインで、みんな見ていたと思いますし。数多く映る場面が多かったので。ちょうど野球がやっぱり一番楽しい時期だったと思いますし、見ていたかなと思います」

 球宴出場正式決定後、MLBオールスターについて聞かれた際の大谷翔平の言葉だ。間違いなく、今年はその主役を務めるのはホームランダービーも含め大谷だろう。

 だが、あらためて思った。新人の時から10年連続で選出されていたイチローさんの記録がどれほど重いものなのか。継続こそ最高の勲章であろう。

ファンの度肝を抜く本塁打連発の打撃練習

 忘れられないシーンがある。01年、イチローさんが初出場を果たした際のことだ。正直、球宴の試合よりも強烈な印象が残っている。前日の公開打撃練習のことだった。

 ご存知のように、米国の球宴では前日にホームランダービーが行われる。そのチケットを購入したファンは、その前に行われる両リーグ選手の打撃練習も観戦することができる。客席はいつも満員。ファンの熱気は本番さながらだ。

 01年は地元シアトルでの開催。両リーグ断トツの337万票を集めて初選出されたイチローさんはファンへの恩返しをした。それが打撃練習だった。

 全米でセンセーショナルなデビューを果たし、球宴前に残した打率は.345。毎試合のようにヒットを2本、3本と放つイチローさんのイメージはスピードスターであり安打製造機だった。

 ファンはイチローさんが日々、打撃練習で本塁打を連発している姿を知らなかった。球場入りを許される開門前に練習が終わってしまうからだ。

【次ページ】 衝撃のランニングホームラン

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