《大関・朝乃山の番付問題》“三段目転落”の賛否「元大関と三段目力士の対戦は“残酷な見世物”にならないか？」

佐藤　朝青龍がサッカー問題で処分された当時、自宅マンションに引きこもってメンタルをやられちゃったことがあったじゃないですか？　いろいろな精神科医まで登場して、連日テレビのワイドショーにまで追っ掛けられていた。

能町　ありました、ありました！

佐藤　結局、朝青龍は「母国モンゴルに帰国して治療してよい」となったんですけどね。だから朝乃山も、私生活まで謹慎状態になったら、どうなってしまうのかなって。

佐々木　おそらく休場力士と同じ扱いだから、生活上の振る舞いは休場力士と同等であることを求められるのではないですかね。不文律として、公的な取材もイベント出演もダメで、場所休みでも私的な外出は控えますけど、「部屋から一歩も出るな」というのとは違うと思います。

「日刊スポーツ新聞社スポーツ部デスク」の佐々木一郎氏　©Hideki Sugiyama

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佐藤　今回の処分を受けて、近所のコンビニやラーメン屋ならいいとかこれはダメとか、逆にそこまで細かく決めてもらわないと、師匠や自分たちの解釈で行動して、それがまた問題になるようなことでもあったら可哀想ですよ。

「ベランダで故郷・富山のチューリップを育てるのはどうか？」

佐々木　協会の処分って「けん責」から「解雇」まで、7段階に分かれているんですけど、そのどれかに当てはめなければいけないってことも、今となっては考え直していいのかとも思います。これはネット上の情報なんですけれど、朝乃山が6場所休んで、三段目から復帰するとなると、元大関相手に戦う三段目の力士たちが可哀想だと。「じゃあどうしたらいいのか」という対策は、今は協会は考えていない。そこで僕が考えたのは、社会奉仕を課したらどうだろうか、ということです。 施設を慰問したりボランティアをしたりと、よく海外では犯罪を犯した人などにある制度じゃないですか。でも、協会の今ある内規のままだと、そういう処分は科せないんですよね。そこは今後、考えてもいいのかな、という気がしたんですね。

能町　社会奉仕はいいですよね。横綱白鵬が東日本大震災後に現地で土俵入りをしたこととか、お相撲さんの有り難みを感じることはありますし。「何かのために、誰かのために自分ができることがある」っていいですよね。

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