酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
巨人育成ドラ4→一軍で2試合登板→戦力外… “大谷世代”独立Lでサブマリン転向・坂本工宜は「プロをあきらめきれない」
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2021/06/30 06:01
元巨人の坂本工宜は独立リーグから再びNPBを目指す
「球速は今、140km/h出ていない感じです。西武の與座海人投手みたいに130km/h台の球速でもプロで通用するアンダースローはいますが、もう少しスピードが欲しい。でもアンダースローでフォークボールを投げるのは珍しいので、面白いと思います」
元阪神→ヤクルト復帰の歳内が話していたこと
筆者は昨年、独立リーグ香川で投げていた元阪神の歳内宏明に話を聞いた。
「ここでいい成績を挙げて、すぐにでもNPBに復帰したい。それしか考えていない」
歳内と焦燥感さえ感じる声で語った。はたしてそれから2カ月もしないうちにヤクルトから声がかかってNPBに復帰し、一軍勝利も記録した。 独立リーグからNPBに復帰するのは、こうしたスピード感が必要なのだと思う。坂本に残された時間はあまり多くない。
そのわずかな時間で、プロのスカウトの目に留まるようなパフォーマンスを見せなければいけない。「あきらめきれない思い」をぶつけて、坂本工宜は、新たな未来を切り拓くことができるだろうか。