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「豊島? 強いよね」にカツラ芸… 将棋界のエンターテイナー佐藤紳哉は若い頃"アイドル棋士"だった?~中村太地と対談~
posted2021/06/29 11:05
text by
中村太地Taichi Nakamura
photograph by
Tomosuke Imai
NumberWebでは将棋の"競技的"な側面を中心に、王座獲得経験のある中村太地七段に将棋の奥深さについて定期的に語ってもらっている。今回は佐藤紳哉七段を招き、王位戦、叡王戦での対局が決まった豊島将之竜王・叡王と藤井聡太棋聖・王位、さらには羽生善治九段ら多岐にわたって語ってもらった。(全3回/#2、#3はこちら)
29日に始まる「第63期お~いお茶杯王位戦」は豊島竜王・叡王と藤井棋聖・王位というビッグカードとなる。その豊島竜王を語る上で欠かせないエピソードを持っているのが佐藤紳哉七段だ。
豊島竜王への"ある発言"によって一躍有名になった佐藤紳哉七段は、将棋界きってのエンターテイナーとして知られる。第1回は佐藤紳哉七段の人となりや、中村太地七段との"古くからの付き合い"だからこその知られざる話を披露してもらった。(構成/茂野聡士)
「5歳ぐらい上かな」「11歳差ですね」
中村 紳哉先生、本日はよろしくお願いします。
紳哉 こうキッチリと入ってくるあたり、さすが太地先生ですね……最近、ABEMAの「チーム羽生」関連でよく会うというのに。
中村 いやいや(笑)。
――まずは、中村太地先生と佐藤紳哉先生の関係性から教えていただければと思います。年齢的には。
紳哉 僕が5歳ぐらい上なのかな。1977年生まれです。
中村 僕は1988年生まれなので……11歳差ですね。
紳哉 そうなのか(笑)。太地先生はしっかりしているから、むしろ年上のような気分だったんだけど。
中村 いやいや、尊敬すべき大先輩なんです。優しく声をかけていただけますし、今回の対談も快諾していただいたから、ありがたい限りなんです。
紳哉 最近一緒になる機会も多いし、年齢差を忘れたのかもしれないね。新四段には18ぐらいでなったんでしたっけ?