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井上尚弥の悲願“4団体統一戦”は年内か、来春か? ダスマリナス戦の超一流っぷりにドネア「もっと強くあらねばと思ったよ」
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph byNaoki Fukuda
posted2021/06/21 17:02
圧倒的に有利と見られていたダスマリナス戦でも強さを見せた井上尚弥は、いよいよ4団体統一戦に向かうことになるか
モンスターの悲願「4団体統一」が目前に
井上は王座を7度防衛したスーパー・フライ級時代にも統一戦を望んだがそれは適わなかった。その後、バンタム級にクラスを上げ、トーナメントのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)で世界王者を撃破して2本目のベルトを獲得した。バンタム級ウォーズの主役となると4団体統一を盛んにアピールし続けた。4団体統一はモンスターの悲願なのだ。それがようやく見えてきたのだから、テンションも大いに高まるところだろう。
ライバル王者たちも気持ちを高めている。19年11月に井上とフルラウンド戦って敗れているドネアは「彼を見て自分はもっと強くあらねば、向上しなければと思ったよ。もちろん勝つ自信は100%ある。ワクワクするね」とコメント。20年4月に井上と統一戦が組まれながらコロナ禍で試合が流れたカシメロは「まずはドネアを倒してから井上に勝つ。去年から待ってるんだ。早くやりたいよ」と腕を撫した。
試合からしばらくたち、井上は自身のSNSで「ドネアvsカシメロの勝者と4団体統一戦を希望希望希望!!!」と興奮気味にツイートした。4団体統一戦のスケジュールは年内か、それとも来春か。井上が待ちに待った4団体統一戦をコロナ禍が終息した超満員のアリーナで迎えたいものである。