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「敵は自分やと」「サッカーは人生のウォーミングアップ」本田圭佑が賛否両論でも“あえて”表現してきたこと【35歳に】
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byJMPA/Getty Images
posted2021/06/13 17:01
日本代表でもクラブでも本田圭佑が放った言葉は、注目を集めてきた
「その覚悟が、あるかどうか。いい加減、大人にならないといけない。自分がこれからどういう人生を歩んでいくのか。ある程度、彼らも見えてきているはずなんです。引退するまでの少なくとも今後、10年くらい。そうしたら、覚悟を決めろ! ということなんです」
ここぞというときには、一気に成り上がらないと
<名言3>
ここぞというときには、一気に成り上がらないと。
(本田圭佑/Number753号 2010年4月30日発売)
◇解説◇
本田圭佑の強気な発言が日本全国を熱狂させたのは、11年前の夏だった。
南アフリカW杯、岡田武史監督(当時)率いる日本代表は直前の成績が芳しくなく、大きな逆風にさらされていた。そのタイミングでエースの座を手に入れたのが本田だった。“ゼロトップ”のポジションで先発起用されると、初戦のカメルーン戦で松井大輔のクロスをファーサイドで受け、左足でねじ込み値千金の決勝点をゲットした。
当たり負けしないフィジカルを生かしたポストプレーでも貢献した本田は、決勝トーナメント進出をかけた第3戦デンマーク戦でも輝く。代名詞となった無回転フリーキックをねじ込んで再び日本を熱狂の渦に巻き込むと、試合を決定づける岡崎慎司の3点目をアシスト。3-1の勝利と2大会ぶり16強進出に大きく貢献したのだ。
その後のザックジャパンでも4番を背負い、香川真司とともにダブルエースとして君臨。2010年代の日本サッカーを引っ張った主役だったことは確かだ。
「そのタイミングを間違えたら、もう上がれないですから。行くとき一気に、です」
この強い志が、本田がヒーローとなったゆえんだった。