濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
RIZIN.28、那須川天心の「1vs3」マッチは“企画もの”か“大ピンチ”か? 東京ドームで朝倉海、朝倉未来を待つ試練とは
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2021/06/12 17:02
那須川天心はRIZIN東京ドーム大会でこれまでとは異なる闘いに挑むことになる
「那須川天心の試合にハズレなし」とは言い切れない
那須川はこの1vs.3マッチについて、「誰もやったことのないチャレンジ」、「ガチの挑戦」、「真剣勝負」と語っている。SNSでは「賛否両論はあると思います/けれど試合が見れて良かったなと思わせる事 できると思います/やるしかない 本当にやるしかない」と決意を示した。
超がつく変則、やりにくさ満載。「ちゃんとした試合じゃないんだろ」といった観客、視聴者の冷めた目線も少なくないだろう。それでもこの一戦(いや“一戦”ではないのか)は大会セミファイナルに組まれた。地上波中継の目玉の一つでもある。このチャレンジを成立させ、見る者を満足させなければという責任感も、那須川の“敵”になりうる。
今回ばかりは「那須川天心の試合にハズレなし」とは言い切れない。ただそういうシチュエーションだからこそ、いつもとは違う興味が出てくるのである。1vs.3マッチなど格闘技としては邪道かもしれない。ならば、邪道をも呑み込む那須川天心が見たい。