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遠藤航が長谷部誠に託された「下の世代の突き上げ」 吉田麻也、酒井宏樹…オーバーエイジ3人に見る“野心の持ち方”
posted2021/06/03 11:02
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Takuya Sugiyama/JMPA
<名言1>
日本代表が身近に感じられるようになってきている。オリンピックのあと、最終予選のあとと言わず、その前にA代表に入って、もっと成長したい。
(遠藤航/NumberWeb 2015年9月2日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/824076
◇解説◇
誰が呼んだか「ブンデスのデュエルマスター」。遠藤航の2020−21シーズンは際立ったパフォーマンスだった。今季リーグ最多を数えたブンデスリーガで1対1の競り合いにおける勝利数「476」という数字が、雄弁に物語る。
そんな遠藤が初めて年齢制限のない日本代表に招集されたのは、2015年のこと。当時の遠藤はリオ五輪を目指す世代別代表のキャプテンで、なおかつ所属していた湘南ベルマーレでは主戦場が3バックで、状況によってボランチも——という起用法だった。
ラームの万能性が「いい指針」だった6年前
ただ本人はサイドバックから中盤にコンバートされて、さらにレベルアップしたフィリップ・ラームに自身の姿を投影していたという。
「ああいうユーティリティ性のあるプレーヤーは、自分にとっていい指針というか。27歳ぐらいになれば、ひとつのポジションにこだわってやっていけばいいと思いますけど、今はいろんなポジションをこなすことが、自分の成長につながると思っているので」
実際、28歳となった遠藤はボランチとしての存在感を高めているのだから面白い。
そんな遠藤の向上心・野心を刺激するきっかけの1つは、2014年末に行われた長谷部誠との“日本代表キャプテン同士”の対談だったようだ。