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「お前なんかいらない? だからどうした!」 芸能界からレスラー挑戦のウナギ・サヤカがプロレスに“どハマり”するまで 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2021/05/19 11:00

「お前なんかいらない? だからどうした!」 芸能界からレスラー挑戦のウナギ・サヤカがプロレスに“どハマり”するまで<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

「シンデレラ・トーナメント」で朱里を下し、会場をどよめかせたウナギ・サヤカ

「お荷物とか言われてますけど、だからどうした!」

 朱里戦はOTRだから完全勝利ではない。しかし変化はさまざまな場面で見られた。ハードな打撃にひるまず、泥臭く食い下がる。得意技の一つレッグドロップのフォームも以前よりダイナミックになった。エプロンから朱里を蹴落とした気迫は見事だった。

「なんでスターダムに来たんだとかお前なんかいらないとかお荷物とか言われてますけど、だからどうした!」

 リング上でウナギは叫んだ。緊急事態宣言期間に6人タッグ王座を2度防衛し、同王座の最多防衛記録(5回)を樹立。キャリア3年以内の選手が対象となるフューチャー王座をかけたトーナメントでも1回戦を突破した。経験値が上がり、その分だけ自信をつける。準決勝でのウナギは、朱里戦よりもさらにレベルアップしているのではないか。

 いや彼女に限らず、上谷も舞華もひめかもキャリアが浅いぶん成長が早い。ウナギは2019年1月デビュー。舞華は同じ年の5月、上谷は8月が初リングだ。ベスト4の中で最もキャリアの長いひめかがアクトレスガールズ Biginningでデビューしたのは2017年12月のこと。まだキャリア3年半である。

 誰が勝っても初優勝。全員がシンデレラと呼ばれるに相応しい存在だ。ただ古い童話と違うところもある。彼女たちは魔法使いの助けがなくても、王子様に見初められなくても、自分の力でプリンセスになることができるのだ。

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