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10奪三振の三刀流・大谷翔平「あまりに凄すぎるからこそ生まれる」“たった1つの心配すべきこと”とは?
posted2021/05/14 17:00
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Getty Images
「二刀流」「リアル二刀流」「三刀流」
大谷翔平が出場の幅を広げている。
「2番・投手」で今季3度目の「リアル二刀流」出場を果たした5月11日のアストロズ戦は、投手として7回を1失点、10三振。打者として4打数1安打。加えて8回からは右翼の守備にも就いた。自身、メジャー初の「三刀流」。常に大谷との比較でその名が登場する「元祖・二刀流」、神様ベーブ・ルースでさえ、10奪三振後に別のポジションを守ることはできなかった。史上3人目の快挙に全米が大騒ぎとなった。
「嘘だろう!?」「冗談だろ!?」「この世のものか!?」
NBAのスーパースターも「違う生き物だ」
リトルリーグや高校野球、大学野球ならば「三刀流」は見かけないこともない。打って、投げて、守って、走って。いずれもがチームで突出した存在という選手はいる。だが、ここは世界最高峰のリーグだ。この意味の深さがわかるNBAのスーパースター、2度のファイナルMVPに輝きオールスター選出11度を誇るケビン・デュラント(ネッツ)はTwitterでこうつづった。
「Different breed」(違う生き物だ)
今まで目にしたことのない野球選手にファンの夢は広がるばかりだ。そんな大谷翔平のパフォーマンスに日本に住む知人からはこんな声が届いた。
「緊急事態宣言延長、先進国でありながら行き届かないワクチン接種、五輪開催の有無に始まる山積する問題。暗いニュースしかない日本にあって、大谷だけが唯一の明るい話題です。生きる力をもらっています」
あらためてアスリートの偉大さ、大谷翔平が日本のファンにもたらしている光と希望、そして勇気がどんなものであるのかを感じた。
凄すぎるからこそ「こんなにフル稼働してて大丈夫?」
その一方で、大谷が凄すぎる故に聞こえてくる声もあった。
「大谷の活躍を誇りに思うが、こんなにフル稼働を続けていて彼の体は大丈夫なのか?」