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“NEXTバーディー” が挫折から成り上がり中…「 19歳で6部→6年後イングランド代表」と「12部→2部の196cm砲」、 2人のFWの名は?
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph byGetty Images
posted2021/05/02 11:02
ワトキンスはバーディーのような成り上がり大活躍を見せられるか
ウェールズ代表ではベイルらとともにEUROへ
そして今季はここまでリーグ4位の20ゴール。196cmの長身を活かしたエアバトルの強さはもちろん、ノン・リーグで培った機動力とフィニッシュの能力を武器に2部で躍動している。
チームは現在8位で今季でのプレミア昇格を逃しそうだが、ムーアが見せるペナルティボックス内での抜群の存在感は”個人昇格”に値するものだ。
2019年9月にはウェールズ代表デビューを果たした。EURO 2020予選では4試合2ゴールで本大会出場に大きく貢献。ギャレス・ベイルやアーロン・ラムジーらとともに今夏の本大会で彼の姿が見られそうだ。
「叩き上げ」の存在こそフットボールの可能性
『BBCウェールズ』のインタビューで「シュール」と表現した自身のキャリア。行き着く先はプレミア挑戦か。
今季の2部でのゴール量産、そしてEURO 2020での活躍次第では、今夏29歳を迎えるキーファー・ムーアの名前がプレミアクラブのロゴと、「遅咲きの苦労人」という見出しとともにニュースになっていてもおかしくはない。
ワトキンスやムーアのここまでのフットボール人生は、バーディーの経歴の衝撃ほどではないかもしれない。選手のキャリアなど比べるものではないが――。
それでも、フットボーラーとして成功を掴むために重ねた努力、不屈の闘志、その先にある彼らの現在と未来は称えられるべきだ。
彼ら「叩き上げ」の存在はフットボールにある無限の可能性を見せてくれる。それは夢であり、現実であり、ロマンである。