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【桜花賞】ソダシvsアカイトリノムスメの「紅白対決」か…“並ではないスピード”のあの馬が逃げるとコワい?

posted2021/04/10 17:00

 
【桜花賞】ソダシvsアカイトリノムスメの「紅白対決」か…“並ではないスピード”のあの馬が逃げるとコワい?<Number Web> photograph by Photostud

阪神ジュベナイルフィリーズを制したソダシ。その美しい白い馬体に泥臭い強さも備えている

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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 春のクラシック戦線の幕開けとなる第81回桜花賞(4月11日、阪神芝外回り1600m、3歳牝馬GI)は、同じ馬主が所有する2頭の「紅白対決」として注目されている。

 2頭のうち、主役を張ると見られているのは、昨年4戦4勝で阪神ジュベナイルフィリーズを制し、白毛馬初のGI制覇をなし遂げたソダシ(父クロフネ、栗東・須貝尚介厩舎)である。

 顔も体もたてがみも尾も真っ白で、とにかく目立つ。「美しい」とか「綺麗」と思うかどうかは人それぞれの主観によるものだが、この馬を見て「綺麗」と思わない人は、まずいないだろう。

 色だけではなく、張りのある胸前と伸びやかな胴、そしてしなやかなトモ(後ろ脚)のバランスも素晴らしい。

 そして何より、強い。阪神ジュベナイルフィリーズの直線で、内と外から他馬に一気に迫られても怯まず、一度は前に出られても、底力で差し返した。見かけによらず、豪胆で、勝負を捨てない精神力と、泥臭ささえ感じさせる強さを持っているのだ。

ソダシの末脚は「ナタの切れ味」

 かつて三冠馬シンザンを管理した伯楽・武田文吾が、「コダマはカミソリ、シンザンはナタの切れ味」と評した。ソダシの末脚は、間違いなくナタの切れ味だ。鞍上のゴーサインを受けてからトップスピードに乗るまで時間がかかるので、おそらくベストの距離は2000m以上だと思われる。

 それでも、ここ2戦はマイルできっちり結果を出してきた。距離不足を能力でカバーしたのと同時に、2走前のアルテミスステークスは東京、前走の阪神ジュベナイルフィリーズは阪神外回りという、直線の長いコースだったことがプラスになった。

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