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大谷翔平、今季は“リアル二刀流”でフル回転か 狙える数字を“皮算用”すると打者で35本塁打、投手で奪三振は… 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byAP Photo/Mark J.Terrill/AFLO

posted2021/04/03 11:02

大谷翔平、今季は“リアル二刀流”でフル回転か  狙える数字を“皮算用”すると打者で35本塁打、投手で奪三振は…<Number Web> photograph by AP Photo/Mark J.Terrill/AFLO

トミー・ジョン手術から復帰した2020年こそ成績は残らなかったものの、今季の大谷翔平からは大きな期待感が漂う

盗塁も2ケタ期待、では投手での勝利数は?

・投手成績

 MLBでは1週間に1度程度の間隔でマウンドに上がっていたが、この登板間隔は今季も同様と考えられる。投球数は100球を超えることはないだろう。目標はあくまでQS。試合を作ってくれれば御の字というところか。

23登板8勝4敗127回13被本塁打
70与四球160奪三振 防御率4.00

 最長6回で降板すると考えれば、責任投手になるのは半分程度。球数は2000球程度か(なおNPBでは2015年に2462球を投げている)。QSは15試合程度。投手のタイプとしては奪三振は多いが与四球も多い。荒れ球の分だけ相手としては攻略しにくいものの、真っ向勝負なので被本塁打は増えるだろう。

 もっと景気の良い数字を出したいところだが、このくらいが現実的な期待値だろうか。

・打撃成績

 登板試合も、その前後も試合に出続けるとすれば、162試合フル出場も可能だが、MLBではフル出場する選手はほとんどいない。指揮官は適宜休養させながら起用するだろう。

 ただ、開幕戦も大谷は「2番DH」で出場しているが、2番が定位置となれば打席数は増える。また代打などでの起用はなくなるだろう。

140試合608打数180安打35本塁打
80打点15盗塁60四球 打率.296

 中軸ではなく上位打線だとすれば――打点はそれほど多くないが、日米通じて初めて規定打席に到達する可能性が高い。強打者の指標であるOPSも一流レベルの.900を超えるだろう。

 筆者の予想では、ベーブ・ルース以来の「投手で10勝、打者で10本塁打」には手が届かないことになるが、それでもエンゼルスがポストシーズンに進出すれば、打者+投手の合わせ技でのMVPの可能性ができてくる。

 この「狸の皮」、どこまで現実になるだろうか。楽しみに観戦したい。

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