たける　でも、あれは勘違いでした。過去の最下位の中では、僕らがいちばん点数が高かったんです。

ショーゴ　今となっては、中途半端な順位より最下位でよかったと思っているんですけどね。ただ、僕ら、怒られ切ってないんですよ。

たける　前大会、最下位のニューヨークさんに対しては、松本さんが「ツッコミが嫌い」くらいまで言った。なので、ニューヨークさんが「最悪や！」って返して盛り上がりましたけど、それくらい落とされた方が何か言い返せるんですよね。爪痕を残しやすい。

ショーゴ  巨人師匠なんて、「もっとわかりやすいネタにした方がよかったんちゃうか」みたいな感じで、めちゃめちゃためになることを言ってくれた。どうせなら「お前らパンパンやで！」くらい言って欲しかったですよね。普通に、そうだよなって納得していましたから。

――審査員の方のアドバイスも難しいですよね。弱点として指摘されたところが、それがこのコンビのおもしろさなのに、と思ってしまうこともよくあります。

たける　巨人師匠がおっしゃっていたことは、いちばん響いたというか、そうだなと思いましたけどね。

ショーゴ　ニューヨークの屋敷（裕政）さんと話したとき、「M-1ムズすぎる」みたいなことを言っていました。結局のところ、M-1に寄せるんじゃなくて、自分たちがおもしろいと信じていることをやり切るしかないよな、って。それで何かまた言われたら、それは受け止めるしかない。

――マヂカルラブリーのネタも、変えなかったというより、変えられなかったんだろうなという気がしました。

ショーゴ　変えなかったから、優勝できたんですもんね。

たける　2年連続、自分たちのスタイルを貫いたコンビがM-1を獲ってるんですよ。ミルクボーイさんのネタもそうですもんね。結成以来、12年間、ずっと同じことをやり続けて、ついに振り向かせた。

ショーゴ　だから、おれら、今年はトリオ漫才に挑戦しようかなと思ってます。

たける　い～や、貫けよ！

（【続きを読む】「マヂラブ野田さんはデッドリフト250kgあげるんですよ」“筋トレ芸人”東京ホテイソン、M-1の勝ち方を分析する　へ）

（写真＝山元茂樹）