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ブレイキンが五輪競技に採用「ダンスはスポーツですか?」国内プロリーグの神田勘太朗代表に聞いてみた
posted2021/02/06 11:01
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
D.LEAGUE 20-21
昨年の12月、国際オリンピック委員会(IOC)は理事会を開催し、2024年のパリ五輪から追加される4種目を決定した。
そのうちの3種目は東京五輪に続いての採用となったが、新たに決まった競技がある。「ブレイキン」である。
ブレイキンというとなじみが薄いかもしれないが、ブレイクダンスは見聞きしたことがあるだろう。ダンススポーツとして、2018年のユースオリンピックで開催されている。
「パリに採用される前からオリンピックの競技になるな、と確信していました」
神田勘太朗は言う。
「ダンサーはふざけた職業だ」
神田は今年1月に開幕したプロダンスリーグ「D.LEAGUE」を運営する株式会社Dリーグ代表取締役COOである。
今でこそ五輪競技にもなったダンススポーツだが、神田が小さい頃はダンスのイメージは今と異なるものだった。
神田は母がダンサーであったことから小学生の頃からダンサーになる夢を描いていた。
「卒業式で全校生徒の前で言ったら、先生には『ふざけた職業だ』と怒られました」
ひととき、サッカーに夢中になったが高校3年の頃、再びダンサーの夢がよみがえり、上京。ダンサーとして活動する中でイベントの立ち上げなどに取り組み、裏方として支え、プロデュースすることに魅力を感じていった。そうした背景を持ち、新リーグ発足へと至った。
D.LEAGUEは、日本のストリートダンスの発展と普及を図るとともに、ストリートダンスのプロとしての新しい選択肢を生み出すことなどを目的に発足。今年1月、初めてのリーグが開幕し、計9チームが6月30日までの期間で優勝を競う。
そもそもダンスはスポーツなのか、そう問うと、こんな答えが返ってきた。