驚異的な習得の早さだが、父の正和氏の予想通り

「今のところ、『3回転ルッツ＋3回転ループ』では、ループもルッツも（耐空時間に余裕があり）空中で回転軸を開くことができるようになってきました。4回転ループの調子は上がって来ているので、このまま維持し続けたいなと思っています。

　あと4回転ルッツもやってみて、成功率が安定したほうを、来シーズン入れることになると思います。実際に、4回転ループも4回転ルッツもかなり良い感覚なので、あと数週間で跳べるんじゃないかなと思います。来季までには、確実に跳べるようにしていきたいです」

　驚異的な習得の早さだが、これは父の正和氏の予想通りでもある。正和氏は昨年春に、こう話していた。

「極端にいえば、優真の場合、あとは（身体の）締め方を変えるだけで、ほかの4回転もできると思います。基礎という意味では、そう言える所まで来ていると思います」

　4回転ループとルッツを手に入れれば、世界トップとの戦いは現実的になってくる。鍵山は言う。

「オリンピック（のメダル）ももちろん狙っているので、そのためにはまず来年の全日本選手権では優勝しないといけません。父親からも、2番手、3番手を狙うんじゃなくて、どの試合も1番を狙って行けと言われています」

　怖い物なしの17歳は、虎視眈々とチャンスを伺っていく。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。