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「璃来ちゃんしか、きっと…」木原龍一が照れ笑いした“ある質問”…復活優勝、りくりゅうの演技はこう変わった「恥を捨てよう、と話し合った」
posted2024/10/22 17:00
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
AFLO
10月18日からテキサス州アレンで開催されていたGP開幕戦スケートアメリカで、三浦璃来&木原龍一が本大会に3年ぶりに出場し、初優勝をきめた。過去2年間怪我で苦しんだ彼らが国際大会で優勝したのは、2023年世界選手権以来のことだ。
「2年ぶりにGPシリーズに出場することができて、久しぶりに優勝することができて心から嬉しく思いました」と木原は感想を口にした。
今季のもっとも大きな目標は、「二人で怪我無く1シーズン終えること」だという。
だがもう一つ、誰もが気が付いた目標を二人は設定していた。過去のスタイルから一新して、イメージチェンジをはかることである。
“新しいスタイル”のプログラムを披露
ゆったりしたメロディにのった伸びやかな滑りと自然な笑顔がトレードマークだった二人だが、今季のプログラムはスタイルが違う。これまで毎年ブルーノ・マルコットコーチの姉、ジュリー・マルコットが振付を担当してきたが、今季はSP、フリーともに新しい振付師に作品を依頼した。
「過去何年か、そろそろ新しいスタイルに挑戦したらどうかという意見を周りからもらっていたんです。でも物事が順調な間は、変えるのは難しいものです」とマルコットコーチ。「でも昨年は色々なチャレンジがあったので、今季は新たな方向性を打ち出すことにしたのです」
SPを担当したシェイリーン・ボーン、フリーのマリーフランス・デュブレイユともカナダ人で、マルコットコーチにとっては現役時代からの親しい仲間だった。だがこの二人に決めたのは、三浦と木原の三人で話し合った上でのことだったという。
「二人とも素晴らしい振付師だし、新しいスタイルを探しているのでSP、フリーと違う振付師に頼むのが良いと思ったんです」とマルコット氏。