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「嫌でたまらなかった」世界最高のSBカフーが最初に望んだのは攻撃的ポジションだった【ドリームチーム選出】 

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エリック・フロジオ

エリック・フロジオEric Frosio

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photograph byJean-Louis Fel/L’Équipe

posted2021/02/07 17:01

「嫌でたまらなかった」世界最高のSBカフーが最初に望んだのは攻撃的ポジションだった【ドリームチーム選出】<Number Web> photograph by Jean-Louis Fel/L’Équipe

ブラジル代表としてW杯に4回出場。優勝2回、準優勝1回。142キャップはブラジル代表における最多記録

――今日の選手たちがよくするように、望むポジションを与えてくれる別のクラブに移籍する選択肢もあったのではないですか?

カフー 僕はサイドバックも十分にこなせるとわかっていた。後ろでプレーするのは前ほどは楽しくはないけれども、適応能力には自信があった。それに僕が所属していたのは、素晴らしい監督と素晴らしい選手たちがいる最高のクラブだった。彼らとなら最高の結果を得られるという確信があった。だからガッカリはしたけど、新しいポストに慣れるために練習に取り組んだ。

 強い気持ちを持って根気強く努力しなければ、何も得ることはできない。普通の《サッカー選手》と、タイトルを獲得し歴史にその名を刻んだ《プロフェッショナルなアスリート》との間には大きな違いがある。僕は自分が後者でありたいと思ってきた。そこに至るには王者として認められる必要があり、そのためにはひたすら努力して働き続けるほかはない。

――率先してGK練習に加わったのもそれが理由ですね。他のフィールドプレーヤーよりも多くの時間をピッチで過ごせますから。

カフー その通りだ。僕はチームメイトよりも30分早くピッチに出て、ピッチを離れるのも30分遅い。GKがロングボールの練習をする際には、僕も彼らと一緒にやるようにしている。ボールコントロールがより正確になるからだ。クロスも、あらゆるところから100~150回上げる。精度の向上がチームの大きな武器になるという確信があった。GKを交えて練習すれば、彼らがクロスにどう対処するかもわかる。練習が大好きで、いつも楽しみながらトレーニングしていたよ。

【続きを読む】「監督に休めと言われたけど拒否したよ(笑)」カフーが18年間の現役生活で891試合に出場できた秘訣とは

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