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天理大優勝の立役者フィフィタを覚醒させた“劇薬”とは…来日7年、好きな日本語は「勇気」心優しい青年の夢 

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倉世古洋平(スポーツニッポン新聞社)

倉世古洋平(スポーツニッポン新聞社)Yohei Kuraseko

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posted2021/01/26 11:00

天理大優勝の立役者フィフィタを覚醒させた“劇薬”とは…来日7年、好きな日本語は「勇気」心優しい青年の夢<Number Web> photograph by SportsPressJP/AFLO

早稲田大FB河瀬(15番)と健闘をたたえ合う天理大CTBフィフィタ

 フィフィタが日本航空石川へ留学してからはや、7年になる。母国トンガでの中学時代は、陸上のハードル選手で全国大会にも出場したそうだ。来日当初こそ、「温かい湯船に浸かることに戸惑った」と日本の生活になじめなかったものの、納豆の味にもすぐ慣れ、半年で言葉が聞き取れるようになった。取材では不自由なく受け答えをする。日本語の達者さは、留学生トップレベルだ。

 金色に輝く上の前歯2本には、2018年夏に亡くなった祖父ビリアミさんの指輪の一部が埋め込まれている。形見を歯に入れるのが母国トンガの風習だ。

 3年までは、仲間のミスを叱責する激しい気性が表に出ていたが、グラウンドを離れれば家族、仲間思いの穏やかな青年。緊急事態宣言下では、息子の身を案じる母への連絡を欠かさなかった。好きな言葉は“Always grateful”。「いつも感謝という意味です。日本語で好きな言葉は“勇気”です」。4人きょうだいの敬虔なクリスチャン。「くじけそうな時は聖書を読みます」。留学生仲間とともにグラウンドでお祈りを捧げる姿を、ファンの方も一度は目にしたことがあるだろう。

 進路は、2部リーグ「トップチャレンジ」の近鉄に進む。SHウィル・ゲニアとSOクウェイド・クーパーの世界的ファンタジスタコンビの存在は、心身両面の「プロテイン」となって競技のレベルアップをもたらすだろう。チームがレベルズ(オーストラリア)と提携している点も、「スーパーラグビー」への強い憧れを持つフィフィタのモチベーションになるはずだ。

 プロのスタートは2部とはいえ、世界が身近に感じられる環境。まだまだ、変わっていく。

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