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【自主トレ】ダル&田中&藤浪のコラボや福島千里に弟子入り、バレエ挑戦に生肉で胃袋強化…謎練習の意図は?
text by
間淳Jun Aida
photograph byJIJI PRESS
posted2021/01/15 11:02
2020年の自主トレで、田中将大は松井裕樹(左)や則本昂大らと汗を流していた
男子の一流選手のスマッシュは300キロを超えるともいわれているバドミントン。田中の目的は野球にも必要なスピードや瞬発力の向上と下半身強化だった。しかし、そのスピードは想像以上。激しい運動量にもついていけず、ガチンコ対決では、0-11の惨敗だった。
とはいえ翌シーズンは全144試合に出場。打率.290、5本塁打、50打点、34犠打と打線につながりを生み、それぞれの打撃部門でキャリアハイか、それに近い成績を残した。
バレエの「シャッセ」は内野守備に生きる?
そして、2012年オフに取り入れたのが、同じ球技のバレーではなく踊りのバレエ。「全ては野球につながる」との考えで、バレエ教室に参加した。
一流のバレエダンサーに不可欠なのは体幹の強さ。そのため、基礎練習は体幹やインナーマッスルを鍛えるものが多い。
田中は「すり足」、「追いかける」という意味を持つステップの1つ「シャッセ」を繰り返し練習した。両足を床から同時に離すことなく、片足が別の足を追いかける動きに苦労しながらも、後に「身体能力は上がった。内野手は回転しながら送球する動きもあるので役立ったと思います」と話している。そのシーズンでは、自身初のゴールデングラブ賞と、2度目のベストナインを獲得している。
楽天の福山はまさかの胃袋強化
野球と関係があるのだろうかと、周囲の理解が追い付かなかったトレーニングは、楽天の投手・福山博之が2017年1月に実施した自主トレだ。
シーズンで自己最多の69試合に登板し、3年連続60試合をクリア。次のシーズンに向けて「70試合登板。少なくとも60試合」と目標を掲げた。
そこでトレーニングに挙げたのは、肉体強化ではなく、何と胃袋の強化だった。