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いつも白が勝っちゃうけど…紅白歌合戦の白組と紅組、「チャート的」にはどっちが“強い”のか?
text by
KeiKei
photograph bySankei Shimbun/BUNGEISHUNJU
posted2020/12/31 06:03
アニメ『鬼滅の刃』紅白SPメドレーを披露するLiSA(左)と、活動休止前最後の出場となる嵐(右)
年間ソングチャートはそこまで高くないジャニーズ勢
今年も白組の優勝に向けて大きく貢献するであろう、ジャニーズ事務所所属は、今年CDデビューしたSixTONESが初出場を決めています(ただし同時デビューのSnow Manはメンバーの新型コロナウイルス感染により出場を辞退しました)。
互いの作品にもう1組のデビュー曲を収録する手法が功を奏し、2組のCDを合算でカウントしたオリコンや日本レコード協会は初週ミリオンと認定しました。一方、楽曲の成績を示すビルボードジャパンは別々に集計していますが、SixTONES「Imitation Rain」は年間ソングチャートで19位を記録し、こちらでも好成績を収めています(もう一組のSnow Man「D.D.」は同15位)。ただ、SixTONESが“ジャニーズをデジタルに放つ新世代。”と謳いながらダウンロードやサブスクを未だ解禁していないため、先述した「香水」や「夜に駆ける」等との認知度の差は大きいでしょう。
一例として、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で先月紹介された“みんなが選ぶ今年の1曲ランキング”においては「Imitation Rain」「D.D.」共にトップ10入りしていません(一方でこのランキングでは「香水」が2位、「夜に駆ける」が4位を記録。また10位に「猫」が入っています)。
嵐は昨年秋にデジタルを解禁していますが、シングル曲「カイト」は4カ月以上デジタル解禁が遅れたこともあり、ビルボードジャパン年間ソングスチャートでは38位と高くありません。他の所属歌手のほとんどがデジタル解禁しておらず、YouTubeにおけるミュージックビデオは解禁されたとしてもフルバージョンより再生回数が落ち込むショートバージョンが大半で、ジャニーズ事務所所属歌手における年間ソングスチャートの順位はCDセールスの順位ほど高くありません。それでも彼らがデジタル未解禁を続ける理由はCDリリース優先、販売(購入)がコアなファンとの最たる結び付きと捉えているゆえでしょう。
チャート的には紅組が有利?
ビルボードジャパンソングチャートにおいて、ロングヒットや年間チャートでの上位進出に大きな影響を及ぼすのがストリーミングや動画再生といった接触指標群であり、他方シングルCDセールスのみが突出した曲は上位進出した翌週に急落する傾向があるのですが、多くの歌手が後者にあたるジャニーズ事務所所属歌手が今年の紅白に6組出場し、白組のおよそ3割を占めています。