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いつも白が勝っちゃうけど…紅白歌合戦の白組と紅組、「チャート的」にはどっちが“強い”のか? 

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Kei

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photograph bySankei Shimbun/BUNGEISHUNJU

posted2020/12/31 06:03

いつも白が勝っちゃうけど…紅白歌合戦の白組と紅組、「チャート的」にはどっちが“強い”のか?<Number Web> photograph by Sankei Shimbun/BUNGEISHUNJU

アニメ『鬼滅の刃』紅白SPメドレーを披露するLiSA(左)と、活動休止前最後の出場となる嵐(右)

 実は個人的には、YOASOBIの出場がなんらかの形で決まるだろうと予想していました(https://face.hateblo.jp/entry/2020/11/18/073023)。というのも、紅白出場に意欲的な発言をしてきたYOASOBIが、最初の出場歌手発表以降、Twitterで一度として落選に言及してきませんでした。ファンとのエンゲージメントを人一倍大切にする彼らにとっては不自然であり、落選しましたと言えなかったのは既に出場が決まっていたからではないかと、想像します。

 ちなみに、2年前に初出場を果たした米津玄師さんも、年間ソングチャートを制した「Lemon」の紅白披露は、しばらく経ってから追加発表されました。テレビでの初歌唱という点でも共通しています。

チャートでは上位を記録するも、落選したDISH//

 今回の落選を特に勿体なく感じるのが、俳優としても活躍する北村匠海さんがボーカルを務める4人組ダンスロックバンド・DISH//です。「猫」は2017年に人気シンガーソングライター・あいみょんさんから提供された曲でしたが、一発録りをコンセプトとするYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で今年ブレイク。ビルボードジャパン年間ソングチャートにおいて「猫~THE FIRST TAKE ver.~」は28位、オリジナルは27位を記録し、「炎」や「夜に駆ける」共々チャンネルの認知度上昇にも大きく貢献しました。

 企画的にも、「THE FIRST TAKE」コーナーを設け、曲を提供したあいみょんさんと共演するなどが期待できただけに、落選は残念でした。

 ただ、出場歌手が万一新型コロナウイルスに感染して辞退し、番組側が代役を用意するならば、真っ先に呼ばれるべき候補はこのDISH//でしょう。もっとも、感染者が出ないことを願うばかりですが、過去には代役が用意されたケースが少なくありません。

その3)白組と紅組…チャート的にはどっちが強いのか?

 昨年までの通算成績は、紅組の31勝に対し白組は39勝。白組が前人未到の6連勝を果たすきっかけとなった2005年(第56回)以降では紅組の3勝に対し白組の12勝と大差が生じています。

 この背景には、視聴者票のウェイトが大きくなったことで、出場歌手に思い入れの強いコアなファンが多いほど白組が勝利しやすい構図が生まれていることが挙げられます。紅組もアイドルグループが複数出場しますが、男性アイドルを応援するコアなファンの熱量がより大きいことと、嵐が活動休止前の最後の出演となるため、白組有利は固いでしょう。

 では、チャートで見てみるとどうでしょうか。

【次ページ】 年間ソングチャートはそこまで高くないジャニーズ勢

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