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青学、東海、東洋、明治…箱根駅伝・強豪校のナゾ「なぜ千葉・富津が合宿で“1番愛される”のか?」
posted2020/12/28 17:04
text by
太田涼(スポーツ報知)Ryo Ota
photograph by
Ryo Ota/Sports Hochi
11月の全日本大学駅伝を終えてから、1月の箱根駅伝までの約2カ月は各大学が様々なアプローチで戦力強化を図る。
メニューに違いはあれど、練習場所として最も人気が高いのは王者・青学大をはじめ数多くのチームが利用している千葉・富津岬だ。都内や神奈川県からアクアラインを使えば車で2時間以内でアクセスできる交通の便はもとより、どんなパターンの練習にも対応できる周回コースもある。高校から実業団まで幅広い層のランナーが年間通して集う「虎の穴」となっているのだ。
「ここへ来ると、スイッチが入るんですよね」
そう話すランナーもいるほど、富津でのトレーニングは緊張感をともなうものが多い。今季も青学大や東海大、国学院大、東京国際大、明大、東洋大といった箱根シード校だけでなく順大や中大、法大などの予選会突破校も利用。ロードレース、特に駅伝前には日帰りや週末を利用しての合宿という形で質の高いポイント練習が組まれるほど、多くのチームに愛されている。
なぜ富津なのか――“3つ”の理由
なぜ富津なのか――。大学だけでなく長野・佐久長聖高などの高校チーム、ホンダやGMO、SGホールディングス、ヤクルト、三井住友海上などといった実業団も「ひいきにする理由」は大きく3つほど考えられる。
1つ目は「コースの万能性」だ。