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「恥ずかしがり屋でいるのをやめた」大坂なおみは“最高のお手本” 年下ライバルとコーチに愛されるワケ<2020名言>
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2020/12/26 11:01
自身2度目となる全米オープン制覇を成し遂げた大坂なおみ。オンラインで観戦したファンからの声援も熱かった
<名言3>
恥ずかしがり屋でいるのはもうやめる。本当に時間の無駄。
(大坂なおみ/NumberWeb 2020年9月14日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/845038
◇解説◇
2020年の大坂なおみの存在感が大きくなったのは、自身にとって全米オープン2度目の制覇だけでなく、「Black Lives Matter」運動に関する積極的な発言があったからだろう。
人種差別問題への啓蒙を行うため、全米オープンでは被害者となった黒人の名前が記された7枚のマスクを用意し、各試合の試合前後で着用。基本的に通常のグランドスラムでは社会的メッセージが込められたものを身につけることはNGという規約がある中で、今回の全米オープンに限っては“特例”として許されたのだ。
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全米の前哨戦であるウェスタン&サザン・オープンでは抗議の意を示すなど、大坂の言動はスポーツの枠を超えた印象がある。その重圧を自らのパワーに変えて、通算3度目のグランドスラム制覇を成し遂げたのだから、感服するばかりである。
冒頭の言葉は、5月5日に大坂が自身のツイッターで発した言葉だ。以前は内気でシャイな性格として有名だった大坂だが、「自分で自分にリミッターをかけているだけだった」とも記している。社会に発信することで、彼女は新たな強さを手にしたと言えるのだろう。