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創価大学は嶋津の区間配置がポイント。東洋大学は西山の“相棒”がカギを握る。 

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箱根駅伝2021取材チーム

箱根駅伝2021取材チームhakone ekiden 2021

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photograph byNanae Suzuki

posted2020/12/18 11:00

創価大学は嶋津の区間配置がポイント。東洋大学は西山の“相棒”がカギを握る。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

前回、10区区間新記録で創価大に初のシード権をもたらした嶋津(左)。東洋大のエース西山は前回大会まで3年連続で1区を走っている。

東洋大学

第96回箱根駅伝(前回大会):10位
19年連続、79回目

Head Coach of the TEAM:酒井俊幸

11年連続3位以内が途切れた、前回の雪辱を誓う。

文=生島淳

「山の神」と呼ばれた柏原竜二が入学してきたのは2008年のこと。柏原が1年生のときに初優勝すると、彼の在学中に優勝3回、卒業後も1回優勝し、3位以内を常にキープしてきたのが東洋大学だ。

 しかし、前回の箱根駅伝ではシード圏内ギリギリの10位と苦戦を強いられた。東洋大を指導して12年目のシーズンを迎えた酒井俊幸監督は、前回大会をこう振り返る。

「学生が入れ替わっても、高いレベルを維持する。これが東洋大としてのプライドです。ひとつの指標として、箱根駅伝では3位以内に入ることをターゲットに活動してきましたが、前回は2区ではエースの相澤晃(現・旭化成)が区間記録を更新、5区でも宮下隼人が区間新記録をマークしながらも優勝争いに絡むことができませんでした。

 言い訳はしたくありませんが、ケガ人でベストのメンバーが揃わなかったこともあり、ミスが重なってしまいました。やはりエースだけではなく、チーム全体で戦っていかないと、箱根駅伝では上位に入れないということです」

 V字回復を目指す今回は、経験豊富な上級生と、能力が高い下級生の歯車をどう組み合わせるか、それが酒井監督の腕の見せどころとなる。

酒井監督が挙げる2つのキーワード

 学生駅伝の今季初戦、11月に行われた全日本大学駅伝では、松山和希を2区、佐藤真優を3区と、ふたりの1年生を重要区間に配置、各学年の選手をふたりずつ起用するオーダーを組んで、6位に入った。東洋大のスタンダードからすれば、決して納得のいく結果ではなかったものの、酒井監督は収穫と課題を手にした大会だったと振り返る。

「6区までは1年生ふたりをはじめ、学生駅伝の未経験者が4人もいましたが、6位のシード圏内で流れを作ってくれました。その点は評価できると思いますが、相澤が抜けた穴を埋めるどころか、そこが課題となって浮き彫りになりました」

 学生長距離界の顔だった相澤の穴をどう埋めるのか。

 今回の箱根駅伝に挑むにあたって、酒井監督が挙げるキーワードは「ミスのない駅伝」と「エースの活躍」のふたつだ。

 2009年から11年連続で3位以内をキープできたのは、柏原、啓太・悠太の設楽兄弟、勇馬・弾馬の服部兄弟、そして相澤といったエースの活躍だけではなく、準エース、そして中間層がしっかりとした走りを見せたからだ。つまり、ミスがなかったのだ。

【次ページ】 「レベルの高い大会になる」

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