“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
鹿児島にまた“半端ない大迫”が! 柴崎岳を彷彿とさせる神村学園1年生・大迫塁は選手権で主役になる?
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2020/11/30 17:01
選手権出場を決めた神村学園でエース番号14を背負う大迫塁。高校1年生ながら、すでにJクラブから熱視線を送られている
遠藤航やチマのボールを奪うプレー
現在、神村学園での定位置はボランチではなく、トップ下。1列前に出たことでフリーランニングでスペースを作るプレーや相手のギャップに潜り込んでパスを受ける機会が増え、自らもゴール前に飛び込んで行くシーンも求められている。
「トップ下でもボールを奪える選手になれば、もっと攻撃のチャンスが広がると思うんです。中学時代はただパスを散らしているだけで、相手にとって怖い選手ではなかったなと本当に思います」
このポジションの変更は彼の学びを一層深いものにした。中学時代は柴崎やレアル・マドリーで活躍したグティのパスやプレーを参考にしていたが、今は遠藤航(シュツットガルト)や藤田譲瑠チマ(東京ヴェルディ)の動画も欠かさずチェックしているという。
「2人とも自分と同じくらいの身長の選手。遠藤選手はプレスをかけるタイミング、ボールを奪う技術、予測力が凄まじくて、最高のお手本だと思っています。チマ選手はボランチの位置から自らボールを奪ってダイナミックに前線まで飛び出していける。守備をしっかりとこなしながらもパス、ドリブル、フリーランニングと全てにおいて前の選手と関わっていけるプレーは僕の理想に近い。コーチングを的確にするのも見習いたいです。
早く僕も柴崎選手や遠藤選手のようにA代表で活躍したいですし、チマ選手も絶対にA代表で活躍する選手だと思っています。一緒にプレーできるようになりたいです。
「足りない分は山ほどある」
鋭い洞察力と分析力。さらに人の話をしっかりと聞き、貪欲に学ぶ意欲がある。これが技術だけじゃない、大迫塁の大きな魅力だ。
「僕に足りない部分、磨かないといけない部分は山ほどあると思うので、竹元先生(真樹・神村学園高等部総監督)や有村先生たちの言うことをしっかり聞きながらステップアップしていきたい。いつも上を見ているけど、そこにいくまでの努力はきちんとやらないと、それこそ口だけに終わってしまいますから」