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史上最強・ソフトバンクが「MLB王者」と“真の世界一決定戦”をしたら…を考えてみた

posted2020/11/27 17:03

 
史上最強・ソフトバンクが「MLB王者」と“真の世界一決定戦”をしたら…を考えてみた<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

読売ジャイアンツを圧倒して4連勝。日本シリーズ4連覇を達成した福岡ソフトバンクホークス

text by

笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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photograph by

Nanae Suzuki

 圧倒的な強さを感じた。

 セ・リーグ2連覇を成し遂げた読売ジャイアンツに対し、2年連続で4連勝スイープした福岡ソフトバンクホークスは、孫正義オーナーをはじめ、球団関係者が“真の世界一”を目指し、組織力を高めて来たと聞く。

 その結果が4年連続での日本一。現場で舵をとってきた王貞治球団会長、工藤公康監督の取り組みが確実に前へ進んでいる証と言えるのだろう。

 また、日本野球のレベル向上という点においても、今のホークスは歴史上最強チームと言えるのではないか。米国でMLBを取材する身ではあるが、セ・リーグの覇者であるジャイアンツとの間には、野球の質、選手個々の力、組織力、監督采配等々、そのすべてに大きな差があったと感じる。

 そして、思う。

 工藤公康監督が率いる今のホークスならば、メジャーリーグを制したワールドチャンピオン(今季ならばロサンゼルス・ドジャース)と世界一決定戦を戦っても面白い試合となるのではないか。

ムーアの快投で感じた日米の差

 だが、そんな提案をしておきながら、良い結果はまだ簡単には手に出来ないとも感じる。

 依然として、NPBとMLBには個々の選手が持つ力に歴然とした差が存在する。第3戦で7回まで無安打、無失点の投球を見せたマット・ムーアを見ても感じる点は多かった。

 ムーアはメジャー9年間で54勝を挙げた実績を持つ。頭角を現した12年当時は速球は95マイル(約153キロ)を超えていたが、肘を痛めてからは93マイル(約150キロ)程度。内外角へツーシーム、カットを投げ分け、ナックルカーブ、チェンジアップで打者の目線を変え、ホームプレート全てを使った配球でないと打者を抑え込むことは出来なかった。

【次ページ】 ホークスがメジャーに太刀打ちできる部分とは?

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