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【記録で新人王予想】パ小深田大翔、セ森下暢仁が最有力も 戸郷翔征と見逃せない“大穴候補のドラ1”
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2020/11/18 11:02
1年目から2ケタ勝利を挙げた森下暢仁。カープにとって大きな希望となった
巨人の戸郷は2018年ドラフト6位、今季は開幕から先発投手陣の一角を任され、8月には4試合に登板して4勝、24.1回を投げて自責点1、防御率0.37という驚異的な成績を残し、森下と競り合ったが9月以降成績が下落。最終的には規定投球回数に達しなかった。
見逃せない最優秀中継ぎのヤクルト清水
これだけを見れば、森下に「当確」を打ちたくなるが、もうひとり見逃せない投手がいる。
ヤクルトの清水昇だ。
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一昨年のドラフト1位。今季は主にセットアッパーとして52試合に登板し、30ホールドポイントで中日の福敬登、祖父江大輔と並んで最優秀中継ぎ投手となった。タイトルホルダーになったのは大きい。セの大本命は広島、森下だが大穴で清水の名前も挙げておきたい。
清水はプロ入り以降0勝7敗30ホールド。未勝利でのタイトルホルダーは史上初。もし新人王になれば、未勝利での新人王も初となる。
こうして新人王有資格者を見ていくと、特に野手陣で育成選手の活躍が目立っている。ドラフト上位で指名されたエリート選手に交じって、ノンブランドの育成上がりが活躍するのは、見ていて楽しいものだ。
育成上がりの新人王には2008年の山口鉄也、2009年の松本哲也と巨人の2選手の例があるが、近いうちに3人目が出てくるのではないか。