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五輪内定の中村匠吾ら“箱根駅伝のヒーロー”が勢揃い 〈ニューイヤー駅伝予選会〉3つの「見るべきポイント」
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2020/11/02 11:03
今年の東日本実業団駅伝は、24チームが参加し、上位12チームが来年のニューイヤー駅伝出場権を得る
五輪内定の中村匠吾、Honda主将の設楽悠太
2つ目の見どころは、東京五輪マラソン男子代表をはじめとする、トップランナーたちの走りだ。
まず、注目すべきは東京五輪マラソン男子代表の中村匠吾(富士通)だ。中村は7月のホクレン深川大会10000mを28分49秒95という好記録で走り、その後は調整を続けてきた。福岡国際マラソンにはエントリーしていないので、昨年出場を逸したニューイヤーへの出場のために走る可能性が高い。実戦で刺激を入れつつ、結果を出すことをテーマに、どんな走りを見せてくれるのか楽しみだ。
中村とMGCで戦った設楽悠太(Honda)にも注目したい。春先は故障し、夏はまだ万全な状態ではなかった。独自の調整をつづけ、10月24日には平成国際大の記録会に参戦したが、5000m14分05秒81とまだ本調子ではない。今年、チームの主将になってはじめての駅伝になる。設楽らしく背中で見せる走りでチームを引っ張る姿を見せてくれるだろうか。
12月開催の福岡国際マラソンにエントリーしている高久龍(ヤクルト)と作田直也(JR東日本)も招待選手として出場予定だ。
高久は東洋大時代、2度箱根駅伝を走り、今年3月の東京マラソンでは2時間6分45秒の好記録を出した。福岡国際マラソンは服部勇馬が出走を決めており、コンディションが整えば2時間6分台、5分台を争うレースが見られる可能性が高い。高久はその上位争いができる選手でもある。今回の駅伝での走りが1か月後の本番での走りにもつながるだろう。
作田はびわ湖毎日マラソンでは2時間8分59秒で自己ベストを更新し、日本人トップ。9月の実業団選手権の5000mでは13分56秒29の自己ベストを更新し、調子は上々。福岡国際で自己ベスト更新を目指しており、その前の駅伝で結果を出していく。
そして、最後の見どころは2019年の箱根駅伝を盛り上げた“新人選手”たちの活躍だ。