ユベントス戦でも正しい判断とパス

　ということは、バルサはペドリがシニアの全国レベルで通用するのか確認することなく交渉を始め、ラスパルマスに500万ユーロ（約6億円）の支払いを約束したのである。

　なるほど勇気が必要だ。

　もっとも、それが安すぎる買い物であったことはいまや明白である。

　そのままラスパルマスでプレーしたペドリは昨季、メルの下で2部の36試合に出場して4得点7アシストを記録した。

　そして今季はクーマン監督の心をがっちり掴み、初戦から毎試合起用され、CLデビューを飾ったフェレンツバーロシュ戦ではバルサでの初ゴールを決めた。

　さらにクラシコでは先発出場し、CLユベントス戦では正しい判断に正確なパス、キレのあるドリブルに加えマルセイユルーレットまで披露。ピッチ上の誰よりも輝き、誰よりも高く評価された。

　繰り返すが、まだ17歳。CL出場もバルサのトップチームも今季が初めての若者である。

「年齢を考えるとすごいことだ。今日は気持ちの強さも示した。年に見合わぬ落ち着きがある。我々のバルサにとって素晴らしい選手になるだろう」

　ユベントス戦後、クーマン監督が残したコメントである。