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カーショーの復調とドジャースの勝機。ポストシーズンに弱い大投手が“逆襲”を始めた!
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byGetty Images
posted2020/10/24 06:00
過去3度サイヤング賞を受賞しているカーショー。ポストシーズンに弱いという汚名を返上し、ドジャースを勝利に導けるか
4番ハンター・レンフロを空振りの三振で切って落とし、5番マヌエル・マルゴットを投ゴロに仕留めたあとは、すっかり軌道に乗った。13人連続でアウトを取り、レイズ打線に付け入る隙を与えない。唯一の失投は、5回表、ケヴィン・キーアマイアーに投じたスライダーが真ん中に入ってしまったことだ。打球はまっすぐ伸びて右翼席にまで届いた。
失点はこの1点のみだった。ドジャースは5回裏と6回裏に加点して8対1とリードを広げ、余裕をもってカーショーを降板させた。
これでカーショーのポストシーズン通算防御率は4.22にまで改善された。今年に限れば、3勝1敗で2.88。十分に胸を張れる数字だ。同時に彼は、中4日をおいて第5戦に再度先発することがほぼ確実になった。おそらくロバーツ監督は、第6戦か第7戦までシリーズがもつれ込みそうな状況を視野に入れている。カーショー以外にも、ウォーカー・ビューラーとフリオ・ユリアスの両投手が好調なのは頼もしいが、レイズも勝負強いチームだけに、ドジャースが簡単に王座を獲得することはできないだろう。ここで、冒頭の1行に戻る。
勝つも負けるもカーショー次第だ。