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クリロナがコロナ陽性、“ナポリ試合放棄事件”が大モメ どうなる感染急増セリエA 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2020/10/15 17:35

クリロナがコロナ陽性、“ナポリ試合放棄事件”が大モメ どうなる感染急増セリエA<Number Web> photograph by Getty Images

新型コロナ陽性反応が出たクリスティアーノ・ロナウド。無症状だとの報道には世界中が安どしている

インテルの主力も相次いで陽性発覚

 一方、保健所を擁護すべき立場にある政府はFIGCとリーグ機構へプロトコルを認可した立場でもあるため、どっちつかずの態度をとらざるを得ない。そうこうする内に、ナポリ処分を強弁するリーグ機構のダルピーノ会長へ6日、皮肉にも症状付きの陽性反応が出た。

 通常なら試合放棄が成立した時点で欠席したチームの「0-3敗戦」は確定するはずだが、今回は異例の先送りとされ、10月14日のスポーツ裁定委員会でナポリへの処分が下される。敗戦扱いとなれば、ナポリ側は顧問弁護士とともに徹底抗戦する構えだ。

 10月17日(土)にミラノ・ダービーを控えるインテルの闘将アントニオ・コンテの、新型コロナウイルスへの怒り具合も相当なものだろう。

 10月4日のラツィオ戦後、MFラジャ・ナインゴランとMFロベルト・ガリアルディーニを皮切りに、代表組のDFアレッサンドロ・バストーニとDFミラン・シュクリニアルが相次いで陽性発覚。控えGKのラドゥはともかく、11日にはこれも先発候補だったMFアシュリー・ヤングまでもが隔離リスト入りした。

 折角練り上げてきたゲームプランがおじゃんになっただけでなく、15日(木)は南米組と代表帰りの面々へのPCR検査に終日当てられる見込みで、メンバー揃っての練習ができるのは試合前日、金曜の最終調整のみという窮状だ。

陽性選手の多寡が結果に直結する

 対して、開幕3連勝を飾ったミランは10日に陰性反応が出たイブラヒモビッチの先発復帰が確実となり、上昇機運が高まっている。

 新型コロナ陽性選手の多寡によって、チーム構成そのもの、そしてゲームへの流れが影響を受けている現実は直視するべきだ。

 クラブ職員の陽性反応によってイタリア代表へ遅れて合流したユベントスの主将キエッリーニは、NL(ネイションズ・リーグ)オランダ戦の前日に、健康の塊のような同僚C・ロナウドの陽性発覚を知った。

「ロナウド? 電話したら、元気に日光浴してるところだったよ」

 開口一番、会見でスーパースターの容態をジョークで伝えたベテランDFは、経済学部卒らしく理路整然と、それでいて染み入るように思いを述べた。

【次ページ】 ロナウドはバルサ戦までに復帰できるの?

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