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ネイマール侮辱疑惑も…酒井宏樹のクールな対応に、ブラジル人記者が驚嘆した理由 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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posted2020/10/05 17:02

ネイマール侮辱疑惑も…酒井宏樹のクールな対応に、ブラジル人記者が驚嘆した理由<Number Web> photograph by Getty Images

何度かマッチアップしているネイマールと酒井宏樹。素晴らしい駆け引きのレベルだけに、ネイマールの言動は残念だ

日本代表とも対戦しているのに

 2人は、2011年のクラブワールドカップでネイマールがサントス、酒井が柏レイソル在籍中に初めて対戦しており、フランスリーグで2017年10月と2018年2月に、代表でも2017年11月に対戦している。

 主として左サイドでプレーするネイマールにとって、右SBの酒井は直接的なマーカーでもあり、ネイマールは酒井の国籍を知らなかったはずがない。

 にもかかわらず、ネイマールはなぜ酒井に先述のようなフレーズを言い放ったのか。

複数のブラジル人に意見を聞いてみると

 これについて、メディア関係者を含む複数のブラジル人に意見を聞いた。答えはほぼ同じで、総合すると以下となる。

「ブラジル人にとって、日本と中国のイメージはかなり異なる。日本人移民や日系人への誠実で働き者という評価、戦後の日本の驚異的な経済成長、日本製品の高品質などの理由から前者が極めて良好であるのに対し、後者は以前から決して芳しくなかった。ネイマールは酒井が日本人であることをもちろん知っていたが、侮辱の意味合いを強めるため、あえてそう呼んだのだろう」

 東アジア、特に中国に対する偏見が今もナチュラルに存在しているということだろう。残念でならない。

 一方、フランスリーグの規律委員会がネイマール、ゴンサレスへの制裁見送りを発表した後、酒井は自身のインスタグラムで「(前略)対象の2人の選手に制裁がなかったことに安堵しております」として、「もし仮に何か言われたとしてもお互い熱くなっている試合中の些細な出来事であり差別とは全く関係ありません(後略)」と日本語と英語で発信した。

 この酒井のコメントに、あるブラジル人ジャーナリストは驚嘆していた。

【次ページ】 「FIFA会長らはサカイに感謝すべき」

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