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グランアレグリア、絶望的位置から豪脚を見せて快勝! 秋は「天高く馬肥ゆる馬券」が吉!? 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byKyodo News

posted2020/10/05 11:35

グランアレグリア、絶望的位置から豪脚を見せて快勝! 秋は「天高く馬肥ゆる馬券」が吉!?<Number Web> photograph by Kyodo News

第54回スプリンターズステークスを制したクリストフ・ルメール騎乗のグランアレグリア

「天高く馬肥ゆる馬券」だった

 まるで4コーナーまでは助走で、直線だけ本気を出したかのような圧勝劇だった。初体験だった中山の急坂も、他馬が苦しんだぶんプラスだった。

 昨年の桜花賞、今年の安田記念に次ぐGI3勝目をマークし、マイルとスプリントの「2階級制覇」をなし遂げた。

 勝ちタイムは1分8秒3と平凡だったが、この秋の中山は時計がかかる傾向にあったので、もとより遅めの決着が想定されていた。

 グランアレグリアは前走から12kg増えた504kgの馬体重だった。もしこのプラス分が贅肉だったら、腹回りが緩く見えたり、馬が入れ込んだりしていただろうが、パドックでも本馬場入場でもリラックスしていた。ということは、成長分なのだろう。

「体が大きくなって、以前より穏やかになった」と管理する藤沢和雄調教師も話している。

 出走馬16頭中、馬体重が増えていたのは3頭しかいなかったのだが、そのうちの2頭(2着のダノンスマッシュがプラス2kg)の1、2着で決着した。「天高く馬肥ゆる馬券」だったのだ。

ルメールは史上8人目のJRA重賞100勝目

 なお、藤沢調教師とルメールにとっては、昨年のタワーオブロンドンに次ぐこのレース連覇で、また、これがルメールにとって、史上8人目、現役5人目となるJRA重賞100勝目となった。

 グランアレグリアの次走は11月22日のマイルチャンピオンシップになる模様。ひと叩きして、さらなる状態アップが見込めるだけに、とてつもないパフォーマンスが見られるかもしれない。

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