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「強いコントレイルをお見せできた」神戸新聞杯完勝、史上3頭目の無敗三冠馬誕生が濃厚に
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKyodo News
posted2020/09/28 12:35
コントレイルは神戸新聞杯で完勝。三冠馬誕生がかかる菊花賞へ期待が高まる(写真:第87回日本ダービー)
菊花賞も…歴史的シーズンの予感
もともと強かったコントレイルが、さらに強くなっていた。馬体重は4カ月前のダービーと同じ460kgだったのだが、いわゆる「実が入る」という状態なのだろう、特にトモの筋肉の張りが増し、力強くなっていた。
1994年の三冠馬ナリタブライアンでさえ秋初戦の京都新聞杯で2着に敗れたように、3歳馬にとって成長期の夏を無事に過ごすことは非常に難しい。その大切な夏を無事にクリアしたことが、今回の楽勝劇によって証明された。
道中の折り合いも完璧だったので、本番で3000mに延びる距離も心配ない。
10月25日の第81回菊花賞で、史上3頭目の無敗の三冠馬が誕生する可能性は、かなり高くなったと言えよう。
「今日も負けずに行けましたので、ぜひ達成できるように頑張っていきたい」と福永が言えば、管理する矢作調教師も「何とか成し遂げなければいけないと思っています」と話している。
菊花賞当日の競馬が観客を入れて行われるかどうかはまだ発表されていないが、いずれにしても、この秋の競馬は歴史的シーズンになりそうだ。