村田諒太「王者の本棚」BACK NUMBER
『人は何で生きるか』父に薦められたトルストイは何が大切なのか教えてくれる。
text by
村田諒太Ryota Murata
photograph bySports Graphic Number
posted2020/09/13 08:30
『人は何で生きるか』レフ・トルストイ著 北御門二郎訳 あすなろ書房 900円+税
こんにちは、村田諒太です。コロナ禍もあって次の試合がなかなか決まらない状況ですが、しっかりとトレーニングはやっていますのでどうぞご心配なく。
読書は僕の生活において欠かせないもの。ヘレニズム哲学の学派にストア派があります。「ストア」とは何かと言ったら「柱廊」という意味。彼らはそこで話を聞いたり、お互いに話し合ったり……。得た知識というものは自ら言葉にしていくことで真に理解できると言えるのかもしれません。このように本を通して得たことをアウトプットできる機会をいただいたのは有難い限りです。
岡山にいる父は本を読んだ後、備忘録とかボケ防止とか何かと理由をつけて、その感想をLINEで長々と送りつけてきます。1人で読んで納得しただけじゃ物足りないので、僕を利用して理解を深めようとしているのでしょう。