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柳田将洋が4シーズンぶり復帰のサントリーに与える刺激「新人同然なのでハツラツと」 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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posted2020/09/09 11:40

柳田将洋が4シーズンぶり復帰のサントリーに与える刺激「新人同然なのでハツラツと」<Number Web> photograph by Noriko Yonemushi

4季ぶりにサントリーに復帰した柳田。古巣とはいえ、在籍当時に共にプレーしていた選手はたった4人のみだという。

「自分を追い込む姿勢がすごい」

 ウォーミングアップ後に対人練習が始まると、柳田は目をギョロッと見開き、必死にボールを追った。まだ思うように体が動いていないようだったが、どんなボールにも食らいつく泥臭い姿は周囲の選手たちに響いた。

 サントリーで主将を務める入団3年目の大宅真樹はこう語った。

「自分を追い込む姿勢がすごい。対人1つとっても、無理だと思うようなボールも、絶対に滑って、最後まで追いかける。海外では、そういうところからやらないとコートに立てないからだと思う。僕は海外に行ってないけど、マサさん(柳田)が戻ってきたことで、そういうことに日本で気づけた。

 そういう姿を見て、『あー、さすがだなー』って、思ってる時点で、自分はもうそこでマサさんに負けてるんですけど。だから今はそれに負けないように、まずはマサさんのマネからやっていこうとしています。マサさんの影響力はすごい。でも『マサさん、すげー』で終わらせたくないので」

最年長栗山も柳田の変化に驚く

 対人の時の柳田の目は明らかに以前サントリーにいた時とは違った。チーム最年長32歳の栗山雅史は、「めちゃめちゃ変わった。別人」と言う。若い選手だけでなく、以前ともにプレーしていた選手たちも大きな刺激を受けていると話す。

「マサとパートナーで対人をやっていると、こっちも勝手に一気にスイッチを入れられて、あっちのペースになります(苦笑)。以前いた時は1、2年目の若手でしたけど、3年間海外でやって、代表のキャプテンもやっている。今は指示の声だったり、もうほんと別人で、チームの中心。いろんな点で意識が高いです。

 オリンピックが、1年先になったけど、そこに向けて今何をすべきかということをすごく明確にしているイメージがある。練習の準備を1時間前ぐらいから念入りにやっているし、練習もすごくやる。『もうやらんほうがいいんちゃう? 大丈夫か?』って思うぐらい、ギリギリのところまで追い込んでいます」

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